「きよちゃん紹介するよ。今回の相手役の中西優君だ。今人気絶頂の若手モデルで俳優としても実力を伸ばしてきている。相手役としては申し分ないだろう」
ディレクターさんは誇らしげに言っている。
でも私の耳にそんな言葉は一つも入ってこなかった。
なかにし…すぐる…?
優って…コウ君のお店で会うあの優さんっ?
「さっきぶりだな、姫」
声も服装を髪型もさっきと全く一緒。
でも一つ違う。
お洒落だと思ってはいた眼鏡をかけていない。
きっとあれは変装用だったんだ。
眼鏡をしていないからか、異様に整った顔がさらに際立っていた。
ていうか私、優さんがモデルだったなんて知らなかったよ。
俳優にまで手を出したって…そうとう人気ってことだよね?
それなのに知らないって…私ってば世間知らずなのかな?
