記憶の真ん中。


最初から答えなんて決まってるけど、これを伝えるのにはそうとうな勇気がいる。



今までの幼なじみとしての関係じゃいられなくなるっていう不安もある。


でも同じ気持ちで光ちゃんがいてくれたことはもっとそれ以上に嬉しい。




「俺はちゃんと言ったんだから」


そう急かされてもクラスのみんなの視線が…

そんな挙動不審なわたしに気づいたのか、光ちゃんはわたしの腕を掴むと足早に教室から出た。



向かう先は屋上。


ありきたりでちょっと笑いそうになったけど、ここなら誰もいない。

冷やかしの声も聞こえない。


いるのは光ちゃんとわたし。二人だけ。