記憶の真ん中。


「その…すっ“すき”っていうのは…」

「好きの好きだよ。他になにがあんだよ」

ちょっと不機嫌になる光ちゃん。


「それは幼なじみとして?……………それとも、」

「恋愛だよ、バカ」


いっきに顔が赤くなるのが分かって、光ちゃんの顔を真っ直ぐ見れなかった。



想われてるなんて考えたことなくて、だっていつも泣かされてたし、からかわれてたし、だからそんなことあり得ないって思ってた。



「で、お前は?」


そう改まって言われると気恥ずかしい。


クラス中から冷やかしの声が絶え間なく聞こえて、そんなことにも恥ずかしくなる。