(あ…、モンブラン男の素顔?)


男が頭を軽く振ると、焦げ茶の髪にフワリとエアリー感が出た。


そして少し長めの前髪を邪魔そうにかきあげながら、こっちを見る。


目が、合った。


「どうも。俺、悠斗」


爽やかな笑顔。


(口元しかわかんなかったけど、キリッとした瞳に鼻筋の通った顔。さっきのイメージと全然違う…)


勝手に顔がほてってしまって少し恥ずかしい。


「あ、私…、ハルカ」


私は目が合った瞬間、すでに恋に落ちていた。




-もうすぐ17才の初春の出会い-