…………絶対殺される。

王子様と同じ部屋にいるなんて!!




「……ごめんなさい!!……その!あの…すぐ帰りますから……殺さ…………




殺さないでって言おうとした瞬間、急に王子様が私を抱きしめた。





「大丈夫。僕は君になにもしないから。……大丈夫だよ、愛理。」







私が驚いた表情を見せると王子様はニッコリ笑って


「……僕の名前は陸だよ。りくって呼んでね。」



っと柔らかい表情で言ってきた。




「…………………り……く?」




この国の民なのに王子様の名前を知らなかった。




初めからなんで呼び捨てで呼べって言われたのかわからないけど気がついたら私も陸に微笑んでいた。