『帰らないで』


文哉の腕にしがみつくなんて
ガラにもないことをする

恋って恐ろしい


「一緒にいたいよ?
でも、俺の理性がなあ・・・

観月・・・覚悟できてる?」


そんなつもりないと言えば
嘘になる
だけど心の準備なんて
出来ていなくて

私は黙ってしまった


「焦らなくていいし
俺のことは気にしなくていい
頑張って待つから」

『うん・・・
ごめんね?』

「謝んなよ〜」


文哉の肩にもたれていると
だんだん意識が遠のいていく

「観月?」

『うん・・・』




朝、目を覚ますとベッドにいた