俺が立ち止まった先には、ウェディングドレス。



そう、ココは結婚を提案する店なのだ。



「・・・鈴奈が着たら、本当の姫になるんだろうな。」


俺は、ボソッと言った。


「////・・・バーカ。」

鈴奈は顔を真っ赤にしながら小声でそう言い、背中に抱きついた。


「行こっか、鈴奈。」


「うん。」


そのまま、俺たちは、デートスポットである「遊園地」に向かったんだ。


遊園地までは、電車で行くことにしていた。


「そういえば、秀樹と電車乗ったことないよね!?」


という、鈴奈のアイディアからだった。


駅に着き、切符を買ってからは、さっき怒っていたとは思えないくらいにハイテンションで


「秀樹~!!早く行こ~よっ♪♪」


と、俺の手をグイグイ引っ張っていた。



「電車は、逃げねぇからっ!!」


と、言うと、いきなり立ち止まり…


「このキーホルダー超可愛いっ♪♪」


と、キーホルダーを見つめている。


鈴奈の瞳は乙女のように輝いていて、ドキッとしてしまった。


「ったく・・・買ってやるよっ!!」


「え・・・!?い、いいよっ!!まだ、遊園地でもお土産買うんだしさっ♪」


「じゃぁいいんだ?」

「うん。早くいこっ♪」

意地悪で言ってみたけど、俺は、絶対買ってやろうと心に決めていた。

そして、俺達は電車に乗り込んだ。