「貴方は?」

「僕は、このパーティー主催者の息子さ」


恵理夜は、目を見開いた。

パーティーの主催者、ということはこの船のオーナーの息子ということだ。


「ヒガキだ、よろしく」


恵理夜は、差し出された右手を優しく握った。

もう、震えては居ない。


「もう、大丈夫みたいですね」

「ああ、お礼は、いずれ」

「お礼なんて」