執事と共に賭け事を。

「あ……」


ヒガキが、大勢に囲まれ連れて行かれるのが見えた。

嫌な予感がした。

恵理夜は、自分の部屋ではなくその部屋へと足を向けた。


「お嬢様」


春樹の鋭い声。


「お部屋は、こちらですよ」


その手は、いつだって正しいほうへ導いてくれる。

しかし、恵理夜の足は動かなかった。