「残念、だったわね」
ツバキは、ゆったりとした足取りで恵理夜に近づき、その手から指輪を奪おうとした。
「離しなさい」
――よく通る、恵理夜の声が響いた。
同時に、その小さな肢体の力が一瞬にして抜けた。
文字通りの脱力。
身体のどこにも力を入れない、という究極の脱力に対して、2人がかりで押さえつけていた男は何の対処もできなかった。
そして、恵理夜は床に落とされた。
場があっけに取られた瞬間、春樹は押さえつけている男を後方に蹴り飛ばした。
その長い足が共に地を踏んだ瞬間、恵理夜を羽交い絞めにしていた男の鳩尾に拳を食い込ませた。
床に落とされた恵理夜は、もう一人の男の膝を打ち、男が膝をついた途端、その首の急所を押さえ、あっさりと気絶させていた。
そして、恵理夜が立ち上がろうとした瞬間――ツバキがナイフを放っていた。
しかし、そのナイフは恵理夜に届く前に、春樹の手に収められた。
そして、春樹の血が滲んだ刃が、ツバキの喉元に突きつけられる。
ツバキは、ゆったりとした足取りで恵理夜に近づき、その手から指輪を奪おうとした。
「離しなさい」
――よく通る、恵理夜の声が響いた。
同時に、その小さな肢体の力が一瞬にして抜けた。
文字通りの脱力。
身体のどこにも力を入れない、という究極の脱力に対して、2人がかりで押さえつけていた男は何の対処もできなかった。
そして、恵理夜は床に落とされた。
場があっけに取られた瞬間、春樹は押さえつけている男を後方に蹴り飛ばした。
その長い足が共に地を踏んだ瞬間、恵理夜を羽交い絞めにしていた男の鳩尾に拳を食い込ませた。
床に落とされた恵理夜は、もう一人の男の膝を打ち、男が膝をついた途端、その首の急所を押さえ、あっさりと気絶させていた。
そして、恵理夜が立ち上がろうとした瞬間――ツバキがナイフを放っていた。
しかし、そのナイフは恵理夜に届く前に、春樹の手に収められた。
そして、春樹の血が滲んだ刃が、ツバキの喉元に突きつけられる。

