「おかしいなぁ。確かに山下くんの匂いが、この辺りに残ってるんだけど…」
学校周辺はもう探索済み。仕方ない、学校近くの公園の方に行こうかな。
「ウェ〜ルカッム☆ビッグ山下くんパワ〜!」
意味のわからない沙良語を用いて充電を済ませたあたしは、学校から姿を消した(もちろん、瞬間移動ではありません!)。
クンクンクン…うんうん。山下くんのボディから漂う甘い匂いがするわ。絶対この方向に…
ドサッ
ん?今の音…何?何かが倒れるような音がしたんだけど。辺りを見渡すと公園の看板がある。
「まさか…まさかまさか!」
あたしは早足で公園へ向かった。そして中へ入ると…
「……っ、山下くん!!」
公園の隅に、3人組の男子生徒の前に倒れている山下くんがいた。
山下くんが…山下くんがぁっ!!


