それから、午後の授業を終えて、待ちに待った放課後到来!
「さらば友よ〜!」
「…いつから友達だった?」
「ななな…夏生ぃ」
夏生に苦しいジョークを言われても挫けず、バイバイを交わした。そしてあたしの足は正門へ直行。
「ん〜と!ラブレター事件の時は家路の右へ向かったから、今回は左へ行こう!」
あ!簡単に決めたんじゃないよ?微かにだけど、この方向に山下くんのニオイが残ってるんだよね♪
あたしって目がいいだけじゃなくて、鼻もいいんだね♪山下くん限定だけどっ!
「いないなぁ…」
学校が終わったばかりだから、そう遠くへは行っていないはず。だけど、姿が見当たらない。
ぐるぐる探し回ること30分。山下くんの姿は見つからず、あたしは学校に戻ってきていた。


