ストレートラブ






あららら〜ん、あたしってば男子高校生3人に喧嘩を売ってしまったみたい。



いくらあたしと同じ高2だからって、あたしより頭が悪くたって、相手が男だということには変わりない。



でも、自分から売ってしまった喧嘩は最後まで貫き通さねばならない!



「ア、アンタ達こそ、後悔しないでよ〜だっ!」



強気な発言をしたが……嘘です。一番後悔しているのは、このあたしです。



「女だからって調子に乗んな!」



3人組が一斉にあたしへ向かってくる。ってひぇぇ!?仮にもあたしは女のコなんですけど!!強気発言とは裏腹に足が震える。



ギュッと目を瞑った。これは……や、やられる!!



「すみません」



でも、声が聞こえた。あたしじゃないよ?こんなに冷静に降参をするわけないじゃん。



こっそり目を開けた。すると目の前には、



「礼儀知らずな者で」



大好きな山下くんの大きな背中があった。