「では!行ってまいります!」
そして、教室に鞄を置いた後、毎朝恒例の山下くんへの挨拶へレッツゴー!
「山下く~ん!」
山下くんの教室を見渡すも、山下くんの姿はまだ見当たらない。もうすぐ予鈴鳴る頃だし、きてるはずなんだけど……。
「おかしいな~」
そう言って後ろを振り返った。
「……まだ来てたの?」
そこには愛しのマイダーリンの姿があった!
「来るよ!これからもずっと来るよ!」
「もう来ないかと思った」
「なっ、なんで!?」
「俺を振り向かすために来てた訳でしょ。振り向いたら来ねぇのかと」
そう言って、余計なことまで言ってしまった、という顔をした山下くん。はい、その顔はあたしの山下メーターを上昇させました。
「そんなのナシ!白紙!ずっと来るからね!」
山下くんの許す限り、あたしは愛を送り続けるから!
「……それならよかった」
そう言って、スッと教室に入った山下くん。あたしは慌てて、山下くんの鞄を掴む。
「よっ、よかったって!?」
「毎朝、アンタのバカな声聞かねぇと、1日が始まんないから」