よかった。あたしも告白してたら、あたしだけカップル成立にならなかったところだった。
《皆さん、お疲れ様です》
そして、生徒や先生達が体育館に集まり、閉会式が行われ、実行委員長のうっちー先輩から挨拶という流れだ。
《今年も、大いに盛り上げることができました!皆さんの協力のおかげです。サンキュー!》
途端に、体育館にはどっと笑いが出た。あたしもつい、吹き出してしまった。
《えー。先程行われた告白大会では、全員告白成功!という嬉しいこともありましたね。俺もこの告白大会で、昨年素敵な彼女をゲットすることができました!なっ、ひな!》
そう言って、若池先輩を見たうっちー先輩。周りからヒューヒュー!と冷やかされると、若池先輩は恥ずかしそうに顔を隠した。
《また、この告白大会は、ただカップルを作る目的で行っているわけではありません。告白の機会を設ける事で、1人でも多く自分の気持ちを相手に伝えるお手伝いが出来たらいいな、ということで、毎年行うようになった……と聞いております!》
最後の締めに再び笑いが起きた。でも、うっちー先輩の言葉ではないけど、なぜかあたしにはジンときた。


