DVD鑑賞のため、リビングへ移動。ふかふかのソファがあって、今すぐ眠れそうだ♪



「沙良、今から寝る気?」



「滅相もない!」



夏生の目が怖くて飛び起きて座った。DVDをセットして、テレビ画面には新作映画の宣伝が流れる。



「そういえばね!山下くんの写真現像したから、あとで見せるね!」



「早いことしたね」



「だって1日でもううん、1秒でも山下くんを形に残したくて!」



昨日、慣れないパソコンを使って画像をプリントしたの。いろんな表情の山下くんがいて、再び鼻血が吹き出したのは言うまでもない。



「好きだね、本当」



「うん。誰にも渡したくない」



だから、山下くんのことを知ってるであろう、あの葉月って人の存在が気になる。山下くんの困惑した表情の意味も。



「あ、間違えた。ホラー入れてた」



「え!?」



最初はラブコメからのはずが、イキナリホラー映画の鑑賞からスタート。部屋も暗くしているから、一気に気分は一転。



「ギャ~!!!」



「さ、沙良うるさい」



「だっ、だって夏生ぃ~!!!」



そして叫んだ。声がガラガラになるまで。