ストレートラブ






そりゃ、少しは距離が近づいたのかなって、勝手に思ってた時もあった。



でも、確実に山下くんのクラスの女子より株が上がってて、前よりも好きになってもらえてて(正確には悪い人じゃないと思われてきているだけ)、前よりも変化があることはたしかなの。



思い込みじゃなかったんだ、山下くん自身も何かを感じてくれているんだってことが嬉しくなった。



恋愛をする気がないって言った山下くん。それがどういう意味を示しているのか、正直言って分からない。



もしかしたら、昔の恋を忘れられないのかもしれないし、わざとあたしにそう言って余計に気を引こうとしてるのかもしれないし?あ、最後は調子乗っちゃったかな。



「迷惑じゃない?」



「迷惑って言っても、やめないでしょ」



「よく分かってる!ついにあたしに興味を持ち始めてくれたみたいだね!よし、そのままあたしと恋愛……」



「遠慮」



ズバッと言葉で斬られた。くぅ!つれない~。



「迷惑じゃない程度で」



「え!それって、好きでいていいんだよね?ていうか、好きでいるけどね!」



「はいはい」