「あっ、その隠撮はしちゃってたけど悪気はないの!まったく!ただ、山下くんが好きなだけなの!」
「アンタね、一歩間違えばヤバイ人だよ」
「え!?過ちの道へ!?」
「あーうるさい」
「山下くんのこと好き過ぎて、黙れないんだよ~。どうすればいいかな?」
「知らん」
「も~本気で悩んでるんだよ。ちょっとは、真剣に話してほしいのにな~」
そう言ってチラッと山下くんを見ると、保健室に来た人の名前を書く欄に、名前を記しているところだった。そんな姿さえもカッコイイんだけどね~!
あぁ、本当にあたしの彼氏になってくれないのかな?
「あのさ」
すると、山下くんが口を開いた。
「何なに!?付き合う決心を……!?」
「違う」
「じゃあ……」
「アンタのこと、ウザイと思う」
なに、このストレートな傷つく言葉!
「山下くん、いくらなんでも直球に言い過ぎじゃないかな?あたしでも、心の準備ってのが必要なんだけど……」
「話は最後まで聞くこと」
「え?」
「ウザイと思うけど、悪い人だとは思わないから」


