「ね!もう本当にやばいんだって!山下くんの魅力を出しまくり!ライバル続出しちゃうよ!」



「分かったから、ご飯食べるか話すかどっちかにして。口の中の物が見えて汚いんだけど」



次の日のお昼休み、夏生に一生懸命山下くんの素敵さを伝えていたあたし。



「それでね、もう練習見たくてたまらないの!」



「隠しカメラでも用意しとけば?」



「お!それいいね?実行しようかな~♪」



「バカ、冗談よ」



分かってるよ。そこまでしたいけど、さすがのあたしもしないもんね。犯罪に手を染めるような真似をしたら、それこそ山下くんに嫌われちゃう!



「でも、あと1週間したら、その学ラン姿が見れるじゃん」



「それが長いのよね~。やっぱり、佐々木くんに隠し撮りでも頼むべきかな?」



「ごちそうさま」



はい、しませんよ、そんなこと。だから夏生さん、そんなに怖い顔しないでくだしゃい。