「てことで早くいらっしゃい!」
あたしは抵抗する間もなく、ミスメガネに腕を引っ張られた。
「ミス……先生~手が痛いです~」
「黙らっしゃい!他のみんなはもう来てるの。あなたが一番最後なのよ!」
「オオトリを飾っちゃう感じですか!?」
「……とてつもなく頭が痛いわ」
なんてやり取りをしていたあたし達だけど、これから何をするんだろう?
ていうか、山下くんめ~委員会だなんて嘘つきおって!もし数名の中にいなかったら承知しないんだからね!
「ほら、入って!」
空き教室へ入るように急かされて、渋々ドアを開いた。
「ミスメガネ……先生……」
「ほら、突っ立ってないで」
「ありがとう!」
あたしの目の前は一瞬にしてバラ色に変わった。だって、王子サマがいるんだもん!


