「姉貴・・・
姉貴の彼氏だったんだ。
拓巳は・・・」
拓巳?
巧巳って…
高橋先輩のこと?
高橋先輩が・・・
歩海ちゃんの彼氏だった?
「だって・・・一緒に亡くなったのが
彼氏だったんじゃないの…?」
首を振りながら
「それは・・・暴走仲間の1人。姉貴の、
浮気相手・・・でもある」
健之介はしゃがみこんで
頭をかかえた。
「あーもぅっ。姉貴バカだよな
最低だよ・・・・・・まじで」
「倦怠期だったんだって。拓巳も姉貴も、
なんかお互いムシャクシャしてたってゆうか。ケンカが多くて
だからかな・・・姉貴浮気して。」
何も返す言葉が見つからない。
高橋先輩の辛い過去も
健之介の辛い立場も
歩海ちゃんの死の真実も
なにも知らずに
脳天気に
高橋先輩に告白した。
自分が
情けなく思えた。

