チュッてして、ギュッてして、キュンてしたい。

スリスリして、ナデナデして、メチャメチャにしたい。


俺のそんな対象が、文人。

「ふーみと君っ!」

「うわっ…」

「何、何?そんな反応、僕悲しくなっちゃう」

今日も廊下の向こうを歩いている彼を診かけたので後ろから抱き着くと、払い落とされてしまった。

「校内での接触は控えろ」

「いーじゃん!俺はいつでも文人君にくっついていたいもん」

不機嫌そうな文人の白い頬に手を添えると、紫に近い藍色の瞳が恥ずかしげに揺れた。

同じ色の髪は艶がありサラサラで、俺より一回り小さい体は剣道をやっている性か真っすぐと伸び、猫の様にしなやかである。