ついで言えば、お尻あたりにふさふさの茶色い尻尾がある。


「なん、なんなんだよ!お前、人間かっ」


「家畜風情が失礼ね。人間に決まっているじゃない。分かったならばひざまずいて、『僕は永遠の下僕です』と百回言いなさい」


「ざけんなっ。あー、マジなに?俺がおかしいのか……。はっ、もしや、俺は本当は本棚に頭ぶつけて、幻覚を……!」


「愉快な脳ね。でも失笑ものだわ。見ていることを受け入れられないだなんて、本当に、か、わ、い、そ、う」


哀れみと侮辱をこめた目で見られた。


「だー、くっそ!お前、マジでなんなんだよ!」


「訊ねるならば、まず自分から言ってはどう?良かったわね、家畜。これは人間様の常識なの、きちんと覚えておくことだわ」