「あ、あのー」
「なに、家畜の分際で、私と『会話したい』のかしら」
「い、いや、なんで銃なんか、持って……」
銃というよりは猟銃が少女の肩にぶらさげてあった。
さも当然なように少女は。
「家畜退治には必要でしょう」
目を細めて笑ってみせた。
「なら、あと……み、耳が……」
「なに?なんで耳が大きくなっているのとでも聞きたいのかしら?それは家畜どもの阿鼻叫喚をよく聞くために決まっているわ」
「ちが、ちがくて……!み、耳が、頭にっ」
赤い頭巾の上。
飾りかと思えば、ぴくぴく動く獣耳が少女にはあった。


