死体の丘から降りて、人差し指をくいくいと動かすそいつは、満面の笑みだった。見えなくともそうに決まっていると声色が語る。


「神は嘆いておられます」


「あ?」


「貴方みたいなモノが人々を蹂躙するのを嘆いておりますわ」


「……、ぷっ」


腹を抱えて、そいつは体ごと笑ってみせた。


そいつが体を震わす度、カタカタと硬質な音がする。


音の根本はそいつの首回り。首からぶら下げたチェーンに、人間の骸骨、頭部分をくくりつけているからだった。