腰の部分がたまんねぇとそいつは、“丘”から身を乗り出した。


――イリイアの嗅覚もまた敏感であり、森に入った時からこんなことは予想していた。


「掘り返したのですね。なんてことを……」


そいつがいた丘は、そいつ自身が“積み上げたもの”であった。


材料は死体。

イリイアの周りは綺麗なものだったが、そいつの周りは台風でも来たかのように見事にめちゃくちゃ。十字架が倒され、土が掘り返されていた。


「コスプレになりきんなよぉ、シスターちゃん。神に仕えながらやられたい精神、なかなかにいい趣味してんじゃーん。背徳感で自分を追い詰めながら、快楽に溺れたいってか?

正に俺様好み。ドマゾじゃん。あ?ドサドはあっけど、ドマゾってあんのか?

ま、いいか。さあ、こいよ。たっぷり虐めてやんぜぇ」