幽霊に少女ならではの危険云々はない、と喉仏まで上がった言葉をどうにか呑み込む。
にしても、とクラウンは幽霊少女を見た。
てっきり主が世に上り詰めるまでに蹴り落としてきた輩なりが、怨念持って屋敷に住み着いているのかと思ったが、転々と言うからにはこの屋敷に憑いているわけではないらしい。
主は今まで何百という人間を死に追いやった。表沙汰にはならないこともあり、遠回しながら自殺に追いやったケースもある。
表沙汰だろうが、裏沙汰だろうが、主の手は汚れてはいない。何にせよ。
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