「先生!!数学の小テスト明日にしよ!!まじでお願い!!」








「だーめだ、今日やるから頑張れよ。」







「えーーっっ!!」






毎年一人は上谷みたいな奴がいる。





というか、上谷の兄弟かとまで思ってしまう。






もういるはずがないあいつらを探しては、もういないという現実をつきつけられる日々。






放課後の教室で夕陽を眺めるのは日課になってしまった。







「「先生さよならー。」」







「さよならー。」








誰もいない静かな教室が好きになっていた。