「佑月に…なんの話があるの？」
やっぱり
気づいてるな。
「今は言えない。佑月に言ってから言うから。それまで待ってくれ」
「本当に…………言える？………あいつに、好きだって」
“好き”
という言葉を聞いて…俺の体は固まってしまった。
「やっぱり好きなんだ…。でも…佑月は…」
「あぁ知ってるよ。俺はずっとあいつを見てきたんだから…」
ずっと見守って
ずっと支えてきたんだから…。
「そう…。ってことは…ずっと前からアイツが女だって気づいてたんじゃないの？」
「あぁ…そうだ。気づいてたよ。」
俺はそう言って
愛舞のもとを去った。
俺たちの話を
俺の気持ちを
佑月が聞いているとも…知らずに。
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