退屈しのぎだったのに、いつしか君を愛してしまった。




「ごめん。俺のアド知ってるの女の人は、母と姉貴と…好きな人だけだから。教えられないんだ。分かってくれる?」





「えっ…好きな人…いるんですか…?」





「うん。大切な人がいるよ。」




俺ははっきりと言った。




大切な人だって。



ごまかしたくない…そう思ったから。






「…分かりました。大切な方と…お幸せにっ……」





その子は、目にたくさんの涙を溜めて行ってしまった。





ごめん……。



でも……君の気持ち、痛いほど分かるよ。




好きな人に振り向いて貰えない気持ちは…




俺は痛いほど分かってるつもり。





だけど…………
辛いけど、自分の気持ちはちゃんと伝えたい。




君みたいに。




勇気を振り絞って。








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