屍を越えてゆく




「殺し屋さん」


「…なんだ」


彼女の青い目が、俺を見る。

初めて会ったときと同じ、俺を受け入れてくれたような目で。


そう、彼女は死すら受け入れるんだ。



だからそんな彼女が


「好きよ、殺し屋さん。アナタに恋して良かったわ」


「……、っ」



俺を好いてくれているなんて、思ってなかったんだ。


ポタポタと、目から水が零れ落ちる。




「だから、すきじゃない病に殺されるより、アナタに殺されたいの」



運命なんて、嫌いだ。
大っ嫌いだ。


でも、リサに出会わせてくれたことには、感謝するよ。