「夜の時間は死の時間なのよ。だから、寂しいんだわ」 「俺は、夜の方が落ち着く」 「……そう」 そうして、何日かの逢瀬を交わすうちに、彼女が不治の病に侵されていることが分かった。 「私ね!あと三日だって、先生が…」 「……」 「だからね、殺し屋さん」 「…、やめろ」 「私のこと」 「やめろ」 「殺して…、いいよ?」 俺は思う。 なんて残酷なんだと。 血にまみれた俺がのうのうと生きて、 リサのように汚れてない人が病で死ぬなんて。