だから、亜希も知ってる
はずなんだけどな。



「顔見知りって言っても、
あたし達まだ数回ここで
ちょっと話をしただけだよ?

世間話する程度で、何も
特別な話もしてないし……」



マジメに説明したけど、
亜希はこともなげにシレッ
とした口調で切り返してきた。



「知ってるわよ。

でもその数回で、あんずは
その太郎さんとやらが随分
話しやすいんだぁ、って
言ってたじゃない。

それでまた会いたいなーと
思ってるから、公園が
気になるんでしょ?」



「え? う、うん」



――それは、そのとおり。


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