「凛々ちゃあ〜ん!」
「何?百恵。」
「一緒にお弁当食べよっ!」
「今行く。」
「んんー!いい天気っ!」
私達が弁当を食べるのは
北校舎の屋上
北校舎は古びていて
使われていないから
生徒はほとんど来ない
学校内で唯一
私が落ち着ける場所
「お弁当日和だねぇ〜」
「何よ。お弁当日和って。」
「こう…。ポカポカでフワフ…」
「意味不明。」
「すみませんね〜!それより!昨日はどうだったの?」
「えっ…?」
「会食だよ!行ったんでしょ?裕也くんと。」
「ああ…その事ね。ごめんなさい。昨日は一緒に帰れなくって。」
一瞬、昨日の昼休み
会長との出来事かと思い
少しドキッとした
「いいって!淳平と一緒に帰ってやったから!」
「ふふっ…そう?なら良かったけど。」
いつもの古びたベンチに座る
「それで?会食って何話すわけ?二人の今後についてとか?」
裕也が私の許婚と知ってるのは
親と百恵だけ