しばらく机に伏せたままで
帰りのHRが始まるのを待つ。
(っていっても、いっつも
HR始まるの遅いんだよね…)
少し顔を上げて廊下の方を
見てみるけれど担任が来る気配はなく
あたしはまた机に突っ伏した。
「加藤さん これ、落ちてた」
ふと、頭上から男子の声がしたので
再び顔をあげると
目の前のクラスメートから差し出された手に
あたしの消しゴムが。
「あっ落ちてた?
ごめんね、ありがと」
消しゴムを受けとり筆箱に放り投げ
また机に顔を伏せる。
(いつ落ちたんだろう)
それより…
(今日のデートは何処に行こう)
なんて考えながら。