ケラケラ笑いながら言う蓮の
『キモい』が


冗談だって分かってるのに
何故か頭の中でリピートして。





こんなのいつもの事なのに…



何故か言い返す言葉も出てこなくて、


繋いでいない方の手をギュッと
握りしめて無言で歩き続ける。



なんだか気まずい、この無言…






― ドンッ


この気まずい空気をどうしようか考えながら
下駄箱の曲がり角を曲がった時


向こう側から来た1人の女の子と
あたし達は正面衝突。





その衝動で離れた、繋がれている手。