僕たちは普通の女の子みたいにお互いに抱きついたりしない。
ただ一緒に話しているだけ。でも、お互い嫌ってはないからそんなの必要無い……のかな?でも山本は僕以外の女の子とは普通に抱きつくし抱きしめられてる。

僕はたとえ山本でも人に抱きつくなんて無理。

だって日本人だもん。スキンシップは握手で充分なの。それに、体が勝手に拒否しちゃうから

連れないやつ。ってよく言われるけど、僕は気にしてない。仕方ないもん。だって事実だから。


「じゃぁ、今週末、いつものカラオケショップでね。」


僕はそれだけ山本に言い残して部活に行った。


「こんにちはぁ。」


僕はドアを開けて部室に入った。やっぱね、先輩いるから挨拶くらいはしないと。

「あ、美海ちゃん。こんにちは。」


部長が僕に挨拶する。僕は取りあえずの笑顔で返事して荷物を置いた。
部員は二年生は僕を入れて三人。
少ない少ない。
でも僕にはちょうど良い。一年生は十一人もいるからね。足して二で割ったらちょうど良いんだよ。

多分。

僕は適当に部活をしてみんなより少し早めに部活を切り上げて家に急ぐ。