全員片付けた。な

お達は大急ぎで学校

中を掃除した。火事

にするつもりなどな

かったのに、校庭は

大惨事になっていた

。校舎にも燃え移る

かもしれない。時間

との戦いだった。証

拠はなるたけ残さな

いように、すみずみ

までチェックした。

消防署に通報するの

も忘れない。

「行くぞ。少しくら

いなら、何か残って

ても大丈夫だ。あい

つらのせいにできっ

からな。急げ」

怪物達は荷物をまと

めて、慌ただしく学

校をあとにする。く

つくつくつくつこみ

あげてくる笑いをか

み殺し、走りに走る

。赤いサイレンが、

軒並のむこうを通り

すぎていく。救急車

とパトカーと消防車

と、通りを隔ててす

れ違う。