そして、決まって。 騎士であり、道具である俺に向かって。 言うんだ。 「毬也。傍に…」 騎士である俺に、南はか細く言うんだ。 誰にも見せない弱った顔で。 弱った声で。 俺に、俺だけに言うんだ。 「毬也。傍にいろ。離れてくれるな。」