その手で溶かして


いくら考えても答えの出ないまま、放課後を迎えてしまった。



こうなったら、遠藤君に直接聞くしかないだろう。



私の引き出しをいくら開けてみても、答えなど一向に出てはこないのだから。



「真雪と勉強するなんて、楽しいな。前からこうしていれば良かった。」



なんて呑気なことを言っている遠藤君に、少しだけホッとした。



「勉強の前に聞きたいことがあるの。」



「ん?」



遠藤君は動かしていた手を止め、私の瞳を見つめる。