―――――――父と母の墓。
7年前の今日。父と母は2人同時に死んでいった。
当時小3になろうとしていた俺と、中1になろうとしていた姉貴を残して。
溜まっていくばかりの借金。うまくいかない仕事。ろくに面倒も見てやれない俺と姉貴。
ただ、それだけの理由だった。
父と母は自殺という道を選んだのだ。
「…本当、くだらねぇ」
墓に向かってそう呟いた。
返事は返ってこない。分かりきってたことなのに、なぜか胸は痛んだ。
おろしていた腰を上げて、軽く伸びをすると背中がポキッと小さな音をたてた。
時間を確認しようと携帯を開けば、そろそろ入学式が始まる時間で。
「行くか…」
そう呟いてから、俺は遅刻が決定した入学式へと足を進めた。
最後に墓に向かって言った
「サヨナラ」
という声は、静かに空へと消えていった。

