うっすら記憶にあるのは







ずっしりとした腕に



「トクットクッ」


と言う心地よい胸の音






私、いま持ち上げられてるんだ……





うっすら目を開けると









蓮矢だった。









『生きてるか?』








「生きてるよ、バカ」






「でも、いつもありが……とう」




『わかったからもう、喋んな』