なんだか、全てが順調で、うまくいき過ぎて… 本当にこのまま優勝しちゃうんじゃないかって。 別に疑ってるわけじゃない。 ただ……。 神様はなんの試練も与えないまま夢を叶えさせくれるの? 手を伸ばせば届く所に、すぐそこに、詩野の夢がある。 あと一歩… …「あと、少し…」 僕は、星空に浮かぶ満月を見上げ、 そう一人呟いた。 .