「俺では不満か?」


「不満も何も…誰が嫌われ者のあんたなんかと…絶対…結婚なんてイヤよ!」



「お前…自分の親父の会社倒産してもいいのか?倒産すれば…当然…今の生
活はできない違うか?」


「あんただって…」


いきなり私の両手を掴んだ尾上先生。


眼鏡の奥の瞳は淫靡な光を湛えて私を見つめる。


「離して……」


離すどころか…
尾上先生は力を込めて両手首を掴む。