「別れても、好きでいていいですか…?」


epilogue.

「ねぇ櫂。どうして櫂があの手紙持ってきたの? 切手も消印も何もなかったよ?」

「どうでもいいだろ。そんなこと」

「もぉ。……でもありがとね」

「ふん」

「櫂は失恋したことある?」

「なんだよ急に」

「櫂が失恋したら わたしぜったい助けるからね」

「おまえには助けることなんて できない」

「なんでよぉ。わたしをバカにしてるな」

「バカにしてるとかそういう問題じゃないんだ」

「……じゃあ どういう問題なのよ?」

 そして櫂はため息をひとつ。よくよく考えてみれば加菜子と話すときはいつもため息ばかりだ。

「こうして加菜子は何もわからずパヤパヤと一生を過ごすのでした。めでたしめでたしと」

「もぉ。やっぱりバカにしてる」

「バカにしたくもなるだろ」

「だからー。どーゆーことなの?」

「出した答えが正解だったらそういってやる。ぜったい当てられないだろうけどな」

「もぉ。相変わらず意地悪なんだから……」

 ぶつぶついいながらも加菜子は腕組みをして考えはじめる。しかし首を捻るばかりでいっこうに答えられないでいる。

 櫂は、なんだか情けない気分になってきて おなじみのため息をひとつ。

「バカ姉貴を持つと、ほんとう苦労するよ……」