デスペリア



数秒の間。


行ったかとチルチに安心を持たせたのもつかの間。


「みぃつけた」


タンスが開かれ、化け物がそこに、立っていた。


「ヒィハハ!」


「やあぁぁ!」


腕を掴まれ、無理矢理、タンスから出される。


「やっべー、超超超!いいもん見つけちまったー!」


「やだぁ!やだぁ!」


「旨そうな匂いしたから来てみりゃ、なに?ぷりっぷりじゃねえか!やっぱりガキは一番だね!身が小さい割りに、あ?いんや、小さいからこそ上質なのかぁ?」


「お父さんお母さんお兄ちゃん!やあぁぁ!」