「今日はお兄ちゃん帰ってくるかなー」


「ミュー」


「お父さんとお母さんはまだ帰ってこないかなー」


「ミュミュー」


言葉など通じぬが互いに声を出しあった。


パンをしまった後に、チルチは机に向かい、紙とペンを出す。


チルチの肩に乗り、ミュミュも彼女がすることを見ていた。


「今日もリゼットさんのところで、だーい好きなパンを買いました」


声に出したことを拙い文字で紙に書いていくチルチ。


「昨日、お兄ちゃんは帰ってきませんでした。だからチルチはお留守番してました。お父さんとお母さんが帰ってきた時のために、お掃除しました。お父さんお母さん、早く帰ってきてね」