むざむざ殺されたくないが、一撃目で死神と断定した奴――いわば、自分を楽に殺せる奴が来ないのが納得できず。
“立ち去れ”
その言葉が突っかかった。
「なぜ、殺さないんだ」
「殺されたいのか」
答えと共に質問が返ってきた。
殺されたいと思ってないから、魔物は自分を殺さないらしい。
「っ、魔物風情が」
あえて、魔物の質問に答えず、シルクは奥歯を噛んだ。
「何のつもりだ。お前は俺たちの敵だろう……!そうやって、俺を生かしたところで何がしたい!」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…