見れば、一体の魔物がそこにいた。 人型だが、顔の造型が奇形であり、人間で言うところの鼻にあたる部分に灰色の眼球があった。 口はないが、紛れもなく先ほどの声はこいつからであり。 「……っ」 バレてしまったと、シルクはとっさに行動をした。 短剣を取り出し、魔物の腹部に突き刺す。刃先から感じた、ずぶり、の文字。弾力あるスポンジを刺したよう。 バレたならば殺せばいいと安易ながら適切な判断をしたシルクであったが。 「立ち去れ、人間」 「な……!」