「はい。情報によりますと、魔物どもは各国に散らばり、街を一つ一つ襲っているようです」 汗を拭きながら話す男に目配せもせず、総帥は円卓の真ん中に広げられている地図を眺めた。 我が国を中心に周辺各国が書かれた地図のところどころには、黒いバツが書いてある。 想像に容易く、バツがあるのは魔物に落とされた街だった。 細かく、それこそクモの子のようにあるそれらは、魔物の勢力をほうふつさせる。 男の情報というのは公言しなくとも承知済みであった。